以前、Waoがひとりでフラリと池袋にいったときのコトです。
池袋へは特に目的もなくヒマだったのでいってました。やることもないので、とりあえずサンシャイン通りを歩いていました。
てきとーにお店をまわり、てきとーにゲームセンターよったり、喫茶店でお茶を飲んだりしてましたが、あまりにもヒマだったんで映画を観ることにしました。
ヒューマックスパビリオン(HMVのあるビルです)で「陰陽師」がやっていて、さっそくチケットを買うために列にならびました。
Waoの前は、ちょっと小太りのカワイイ感じのおばあさんでした。そのおばあさんは耳が悪いらしく、チケット販売のお姉さんのマイクを通した声をきいた瞬間、「ひゃあ!」と叫び、耳をおさえてしまいます。
しかたがないので、Waoがそのおばあさんから観たい映画をきき、代わりにチケットを買うことにします。で、なに観るのかきいてみると、なんと「陰陽師」!いっしょかよっ!って思いながらもチケットを買って、おばあさんにわたしました。
おばあさんは、笑顔でWaoにお礼をいい、映画館の中へと消えていきます。いいコトすると気持ちがいいですね。
そして、
「…いらっしゃいませ」
「…陰陽師お願いします」
とデジャ・ヴュのような気まずい会話をするWaoとチケット販売のお姉さんがいたのはコネタ。
んで、こっからが本題。
映画をみたWaoは、そのままHMVにはいり20分ほどすごします。CDを1、2枚買って外にでると、上の階からエスカレーターさっきのおばあさんが降りてきます!20分もなにしてたんでしょう??
おばあさんは、Waoをみつけると一直線にこちらに歩いてきます。そして、おもむろに、
「さっきはありがとう。この左手を大事にして」
とWaoの左手をにぎりしめ、おばあさんはポカンとしたWaoを置き去りに、笑顔で手を振りながら去っていきます。
ビックリしましたよ、実際。だってWaoは「左利き」なうえに、いろいろと逸話のある左手ですから。なんでわかったんだろう…不思議なおばあさんでした。