実はこれ、フロにはいるとき以外は一切はずさないんです。
Waoに会ったことがあるひとは、この首にぶらさがったチョーカーというか、そこにくっついている石を一度はみたことがあると思います。
そう「石」がくっついてるんですよ。なんの変哲もない「石」が。表面には「↑」が彫られています。
この「↑」実は矢印ではなく、ルーン文字なんです。さて、なぜにこんなものを肌身はなさず身につけているかというと、こんなことがあったからなのです。
話はWaoが学生のころ、はじめてイギリスにいったときにさかのぼります。そのときは姉貴と姉貴の友人二人、Waoの友人ひとりでホームステイをしにいきました。
イギリスに到着して三日目に、観光が準備されていたのでみんなでバスにのっていきました。(このときのイギリス滞在はえらくトラブルだらけだったのを思い出した…)
その観光コースの中に古城にいくものがありました。後にイギリスにいったときに知りましたが、このお城、有名な観光地だったんですね。
一通りお城の中をまわり盛り上がったあと、お土産売り場で時間をつぶします。
その中に、この石がついた皮ひものネックレスがありました。
そうです。これは特になんの変哲もない、観光地のお土産です。そのときWaoもなんとなく、その売り場にいて、なんとなく見ていただけでした。
もちろん、買う気なぞありません。
「May I help you?」
振り向くと、いつのまにかWaoの後ろに白髪の、ちっちゃなおばあさんが、顔をくちゃくちゃにした笑顔でたっていました。
服装も昔のイギリスのお城にいそうな雰囲気です。
ちょっとビックリしましたが「Sorry,I'm just looking」と冷静に答えようとしました。ところが、そのおばあさんは機敏な動きでひとつの石を選び出し、
「これがあなたに似合いますよ」
といって、Waoに手渡します。(昔のことなんで、ちゃんと聞き取れていた自信はないけど、Waoにはそう聞こえた)「ふ〜ん」と思いながら、それを見ます。買ってもいいケド、おれアクセサリーつけないしな…
なんて思って、断ろうと顔をあげたときです。
そのおばあさんは、影も形もありませんでした…
よくみると、周りの店員さんたちは普通の、現代風の服装です。あせって隣にいた姉貴の友人に、いまのおばあさんのことを聞いてみました。
「おばあさん?Waoくんずっと一人でそれを見てたと思うけど…」
他の人も誰もそんなおばあさんは見ていないそうです。
残ったのはWaoの手の中にある石だけ。
さすがに気持ち悪くてレジに向かいました。普通に1ポンド請求されましたよ。それが「↑」のルーンがはいったものでした。
このブログになんどかエントリーしている不思議なおばあさんたちに出会いはじめたのは、このときからだったかもしれません。
で、後日談があるんだけど、それはまた別のエントリーで。はずさなくなったのは、そっちがホントの理由かな。
なおルーン文字については『Wikipedia』と『ルーン文字とヴァイキング』を参照してください。